このドラマは韓国で社会現象を起こしたと言われていて、去年のちょうど今頃放送されたらしいのですが、「愛の不時着」「梨泰院クラス」「SKYキャッスル」を凌駕する驚異の人気だったそうです。
個人的には見ている途中は「SKYキャッスル」のほうが好みだったんですが、見終えた後の喪失感が結構ありましてね。。。
WOWOWの同時間の後番組に、これまた人気の「VIP」が始まったのですが、評判がいいので楽しみにしていたドラマなんだけど全然見る気になりません(^_^;)
そしてこのドラマ、1話が長い!
韓国ドラマは一話が長いけど最近は日本向けの編集のせいだか知らないけど、一話割と短くなっていると思うのですが、(VIPも1時間ほど。それでも長いけど・・・)「夫婦の世界」は番組枠として90分もあります。
それでも、ぜんぜん長いと思わずに毎日見ていましたから、私的には「そんなにハマらないな」なんて思っていたけど、実はめっちゃハマっていたんでしょう(^_^;)
見終えてわかる、、
失くしてわかる、その大切さが・・みたいな(笑)
韓国の役者さんたちは本当に演技がうまいけど、今回もすごくみなさん巧かった。
とくに驚いたのが、夫役のパク・ヘジュンさん。
妻役のキム・ヒエさんは主役級の女優さんでたびたび見てきました。
私が見たのは「マイダス」「妻の資格」「密会」で、このうち「妻の資格」「密会」で不倫する役でしたから、けっこう不倫のイメージがついてしまっていました(^_^;)彼女54歳ですって??
信じられないけど、日本だとその年代に原田知世さんとか南野陽子さんとかもいるしね。
女優さんのトシってほんとうに、すごい!!
それと、
話がそれるけれども、「妻の資格」も「密会」も、とってもサントラが良かった記憶があるのですが、今回も音楽がすごくよかったです。
それはともかく、パク・ヘジュンさんは今まではいつも脇役だったんですよね。
それがこのドラマでの存在感たるや・・・!!!
天下のキム・ヒエ相手に一歩も引けを取らないじゃないですか。
ほんとに驚くほどでした。
今まで脇役しかしてこなかったなんて信じられない存在感でした。
お仕事ドラマや時代劇で主役級の役を演じていたのでは?と思うぐらいの堂々たるものでした。
それから、この夫婦の息子!チョン・ジンソ君というのですが、名だたる作品の子ども時代の役で、めっちゃ露出の高い子役さんです。
私も10本ほど出演作品を見ています。
だからなのかな、まだまだ若いけれども演技力は確実。
後半はこの息子がほんとうに可哀想で見ていられないほどだったのですが、脚本演出ももちろんのこと、彼の演技力のたまものだったはずです。
さて、ストーリーは、不倫によって壊れる夫婦の世界、を描いてあると思っていました。
確かにそれはあるのですが、予想とはかなり違う展開になっていました。
かなりドロドロしていたし、誰にも共感できないし、えー?そこでそんな行動を??みたいな。
それはそんなにあっさり終了なんや?!
みたいなのもあったし…。
主人公夫婦だけじゃなく、隣の家庭の夫婦の世界もあったり。
いつもならサブのストーリーは興味が湧かなかったりすることも多いのですが、このドラマはすべての展開から目が離せませんでした。
以下はネタバレ含む感想です。
朝からこれ放送する?
みたいな濃厚なラブシーンが冒頭にあって、ちょっと周囲を見回してしまう感じでしたけど(^_^;)
54歳って言ったら、下手したらジュニョンぐらいの孫がいるかもしれない年齢ですよね。
このラブシーンが違和感なかったなぁ。
離婚という結末を目指してドラマは展開して、離婚できた!せいせいした!傷ついたこともあったけど、新生活に向けてさわやかにスタート!!みたいな結末を目指す感じだと思っていたけど、このドラマでは結構早くに離婚が成立します。
それからが長い!!
夫のイ・テオは本当にダメ男で糞男だったんだけど、なんでこの賢そうな女医さんがこんな男に引っかかってしまったのか。
授かり婚(と今は言うらしい)だったから仕方がなかったのか。
浮気がばれたときに「恋をしただけ、それが悪いのか」みたいなことを言ったけど、開いた口がふさがらなかったなぁ。そういう考え方の人も一定数いるとは思うけど、家庭を守るということを考えないとね。
息子からしたら、完璧な家族だった、幸せな世界の中心だった「家庭」が、短期間で修羅場となって崩壊していくのを目の当たりにしたわけだから・・・。
離婚騒動になる前から父親の不義を知っていた、そこでまず傷つく。
自分の親権の取り合いで両親が争う、そこでも傷つき・・・
父親が母親を殺しかねない勢いで暴力をふるい、また傷つき
結局離婚となり傷つき、
こんなことなら母さん、お父さんの浮気ぐらい我慢できなかったのかよ、という気持ちもあっただろうし
父さん、どうしてそんなチャラい女と浮気なんかするんだよ、という怒りもあっただろうし・・・。
それを招いたのが、自分が動画なんかとって母親に見られるようなへまをしたからと思えば、自分を責めもするだろうし。
ソヌの同僚の産婦人科の女医さんが、両親の離婚を経験していて、ソヌがそのことについての感想を訊ねたとき
「連絡がないと腹が立ち、連絡があっても腹が立つ」
と言っていました。
これはきっと言いえて妙な表現だったんだろうな。
まさにジュニョンの気持ちだったと思う。
離婚した後は母親との生活に息が詰まる思いをして、成功して帰ってきた父親のもとで暮らすことにしたけど、その時にもいろんな葛藤があったろうな。
母親を憎んでしまったり、母親を捨ててしまうような罪悪感があったり、
それなのに結局いもうとを殴ったなど、言われない非難を浴びて父親も自分を信じてくれずに殴られたり。
この子はどこまで傷つけられてしまうんだろうと、本当に胸が痛かったな。
ソヌが、ダギョンに、テオと自分が寝たと暴露してテオの新家庭を壊すようなことをしたけど、あれは墓穴掘ったなと思っていたよ。
いったい誰のためにそんなことをしたのかと思った。
案の定、孤独となり生活の当てもなくなったテオがソヌとジュニョンに付きまとい、最終回は「危険な情事」的な(古すぎか?)ホラー感があったよね。
あんな男はダギョンでもだれでも、ほしいっていう人にやっておけばよかったんですよ。
と思わなくもなかったな。
なんか、言いたいことは尽きないんだけど、長くなるのでこの辺で。
見た人と感想を言いあいたい、そんなドラマでした。