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感想 ドラマ「ファーゴ」

FARGO/ファーゴ(SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]
FARGO/ファーゴ(SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]



ドラマ版「ファーゴ」を見ました。
映画版がすごく好きなのと、映画評論家の町山智弘さんが絶賛していたので。
いやもう、面白かったデス!!

映画版の「ファーゴ」は、主人公の男(ウィリアム・H・メイシ―)が、自分の借金のために妻を狂言誘拐し、資産家である妻の父親から身代金をだまし取ろうとする物語で、これ、実際に起きた事件だと冒頭で注釈がついています。

主人公は卑怯ながらも、そんなにめちゃくちゃの極悪党と言うわけではないんだけど、あれよあれよと、自分でも思わぬ方向にコトがすすんでしまい、ものすごく悪い事態に陥ってしまいます。

それが、監督コーエン兄弟独自の乾いたブラックユーモアを伴って綴られていて、恐ろしいけれどもどこかユーモアも感じられて、私はコーエン監督作品の中ではこの「ファーゴ」が一番好きです(分かりやすいし!)。
舞台が冬のミネソタで、極寒の雪景色が背景です。



で、ドラマ版の「ファーゴ」もコーエン兄弟の手にかかっていて、映画版「ファーゴ」を踏襲しつつ別の物語なんですが、雰囲気がさすがそっくりです。
やっぱりこちらも冬のミネソタを舞台にしていて、この事件の恐ろしさと背景の寒い感じで二重に肝が凍えてしまうのです。

ドラマ版の「ファーゴ」は、「SHERLOCKシャーロック」(ドラマ)のジョンワトソン役や、「ホビット思いがけない冒険」のマーティン・フリーマンが主人公です。
この主人公も映画版の主人公のように、大悪党ではないものの、あれよあれよと危ないことに巻きこまれてしまい、それが自業自得・・・その点ほんとうに、映画版と同じなんです。
冬の寒い寒いミネソタの片田舎、全員顔見知り、閉塞感が漂う空間で、雪に閉ざされた光景は美しくもあり、陰鬱でもあります。
どんどん思わぬ方向に転がっていく運命の主人公。
そのブラックな可笑しさは、映画版以上ではないでしょうか。
映画版では妊娠中の女性警官が活躍しますが、ドラマ版でも、、妊娠はしてないんだけど、ちょっとぽっちゃりとした女性警官、モリー・ソルヴァーソンが事件を解明しようとします。
女性差別に事件の解明を阻まれたり、思うように真相究明に至らなくて、主人公の立場との攻防にどれだけやきもきさせられるか。
もうほんとうに、面白かったデス!


そして、シーズン2
なんとこれが、シーズン1以上に面白かったんです!!!
シーズン2はシーズン1の前日譚。
やっぱり雪のミネソタ。同じ町の物語です。
一面の雪世界。このファーゴは全編通して雪が印象的なのです。
同じ町で昔起きた事件がありまして、シーズン1で活躍したモリーはまだ幼い女の子として登場します。
シーズン1ではそのモリーに的確なアドバイスをする愛情深き父親がいるのですが、その父親が若かりし頃の物語です。
事件の発端はキルスティン・ダンストが演じている美容師が起こした交通事故。
そこから彼女がとある事件に巻き込まれていくというか、深みにハマっていく物語なのですが、このキルスティンの演じているペギーという美容師の、普通の人に見えてその中に潜む異常性が明らかになっていくところに、私はとても興味を引かれました。
事件は一般人の枠に収まらず、ギャング同士の争いに発展していき、それはそれでスリリングでぞくぞくして面白かったんだけど、私はそれよりもペギーを見ている方が面白かったですね。
念のため、、決して残虐なサイコパスだったとか、そんなことではありません。ごく普通です。
普通なんだけど、どこかおかしい。
なんだか話がかみ合わない。そんな相手っていませんか。
ペギーはまさにそう。
とくに残酷でもないし、夫を普通に深く愛しているし、、一見普通です。
だけど、どこかがちょっとおかしい。そのおかしさが、見ていて面白かったです。
キルスティン、やっぱりやるなーって感じがしました(笑)

そして、シーズン1で活躍したモリーのお父さんのルー・ソルヴァーソンは、ここでもやっぱり聡明で誠実でそしてカッコいいのです。
彼の妻でありモリーのお母さんは、病気なんですが、この夫にこの妻、とてもお似合いの夫婦です。
ペギーとその夫(肉屋で働くエド)の夫婦、二組の夫婦の対比もまた、とても興味深く、物語の中心でした。
このドラマを見ていて、殺人や暴力がいたるところに出てきて、嫌いな人はゲンナリするかもしれません。
でも、相手の気持ちを顧みない身勝手や、現実を見据えることができない弱さや、その場をごまかして困難から逃げようとするずるさと言う人間の悪い意味での本質や、極限の中で信頼し合える相手がいる心強さや思いやる愛情なども描かれていて、本当に面白い人間ドラマになっていました。
おススメです!

FARGO/ファーゴ 始まりの殺人 DVDコレクターズBOX

私はhuluで見ましたが、Amazonプライムでも見ることができます(多分シーズン1だけかな?)
見る順番は、「映画版」→「シーズン1」→「シーズン2」が良いでしょう。
映画版は見なくても問題ありません。

これ以上面白いドラマがあったらおススメしてください。



18:29 : [洋ドラマ]ファーゴ トラックバック(0)  コメント(0)

感想「沈まぬ太陽」

WOWOW制作の「沈まぬ太陽」を見ました。
年末に一挙放送があったので録画してみたのでした。
面白かったです!
どこまでが真実なんだろうか?すごく気になりました。
主人公の恩地のモデルとなった人物も実在するらしいですし・・。
御巣鷹山の飛行機事故もそのまま登場しますし・・。
全部が真実ってことはあり得ないにしても・・・。
この会社の内部が本当にこんな風だとしたら、まったく呆れるというか・・。
背筋がぞっとします。
このドラマを見ながら当時の事故を振り返ったり検証しているサイトも見てました。
当時ももちろんものすごく衝撃を受けましたが、やっぱり年月がたち、忘れていますね。
お恥ずかしいですけども、自分のことではないので、忘れてしまうのでしょうか。
サイト巡りをして、時間がたっているからこそ分かってきたことなどの記事を見て、実際に脂汗が出てきました。
特に事故で亡くなった方々の様子を書いた記事などは、血の気が引きました。
坂本九ちゃんのことも今読んでみると、事故を繰り返したJAL機には乗りたくないと言っていたらしく
ギリギリまで別会社の飛行機に乗ろうとしていたと、お盆の帰省ラッシュでJALしかチケットが取れなかったと
それであの事故で亡くなってしまったと書かれてて、ほんとうに痛ましいです。

主人公の恩地の正義漢ぶりももちろん見ものなのですが
なんと言ってもこの会社の内実に驚かされる方が大きかったデス。
おそらくモデルがいるとはいえ主人公や、のちに会長となった国見などのキャラクター造形は美化してあるというか、すごくカッコよく描いてあると思うのですが、この会社の内実はおそらく結構現実に近いんじゃないかと思わされます。
どうしようもない体質の中でいたずらにもがいているだけのようにも見える恩地と国見の姿は、ともすれば痛々しいほど無力にも感じられますが、それでもあきらめないで会社を立て直そうと最後の最後まで努力する姿に、感動しないではいられませんでした。

またフィクションとして「悪役」が本当に憎たらしい!
現実はきっとそんな風に「悪」「善」に分かれているわけではないと思うのですが、小説だから、ドラマだから、小気味良いぐらいの悪役が用意されていました。

もっと娯楽的な物語なら、巨悪のボスには天誅が用意されていたりもするんだろうけど、たとえば昔は恩地の親友で志を共にしていた行天と言う男は、恩地を裏切り出生街道まっしぐら。スチュワーデス(今はCA)と不倫しているんだけど、恩地がわからして行天をけん制するために、浮気現場の写真をもとにゆするとか、そういうありがちな展開はない。
胸がすくような、八馬っていうのもすごく憎たらしいけど、こいつが恩地にひれ伏す場面とか(土下座シーン??)そういうのもない。

でもそこが却って見応えにつながっていると思う。

現実にあの事故を起こした会社は、経営破たんしたんだし。

恩地と国見のはたらきで会社が持ち直して、二人がヒーローに
なんて、そんな単純な物語だったら(そういうのも好きだけど)こんなに見応えあるドラマにならないと思う。

出演者たちもよかったし、音楽も良かった。
久しぶりにすっごく面白い大河ドラマを見た感じがしました。

しかし、まだ存命中の政治家をモデルにしてこんなストーリーを描くとは、かなりの反骨精神。
あっぱれと思いました。
01:41 : [邦ドラマ]沈まぬ太陽トラックバック(0)  コメント(0)