◆ 感想「追跡者」
2014'06.18

「追跡者」見ました。
よかったですーーー。★★★★☆
余談だけど、サントラが「ゴッドファーザー」そっくりでした。
娘を殺された父親の復讐劇でした。
「追跡者」って言ってもですね。。父親はもちろん、娘を殺した相手を追跡するのですが、父親自身も逃げなければならない状況になってしまって、「逃亡者」でもありました。
逃げながら追跡する・・・有名なアメリカのドラマ「逃亡者」(私はもちろん←強調したりして、ハリソンフォードの映画版のほうでなじみです)みたいな感じです。
詳しいあらすじは省きますが、発端は一つのひき逃げ事故。
その事故で愛娘を殺された父親(ペク刑事)は、真犯人への復讐を誓うのですが、事故に関係する政財界の権力者たちが、事故を駆け引きのネタにして、激しく権力争いし、ともすれば韓国の政財界を揺るがす大事件に発展していくのです。政財界の権力争いとその権力に向かう父親の復讐、このふたつを中心にして、とても面白いサスペンスでした。
以下、ちょっとネタバレしています。ごめんね(^-^;
中盤、権力者の手の中で、この事件がゲームの材料のように扱われ、主人公が置いてけぼりを食らってる感じがしましたね。。。そこの部分も面白いっちゃ面白かったんですけど。
たとえて言うなら、シーソーみたい。
争うのは、ハノグループの会長と、大統領候補のカン・ドンウンの二人です。
こっちが優位に立ったと思ったら、瞬く間に別のほうが優位に立ち、そしてまた次の瞬間立場が逆転する・・・シーソーみたいだなぁと思ったんです。
で、そのシーソーがちょっと長すぎて飽きてしまった感じがしたかな(^-^;
この二人は義理の親子。
義理の親子で争っているんです。
だから心の中ではバチバチと火花を散らし合いながらも、同じ家に住み、同じテーブルで食事をします。
表面上はとても穏やかに。
言葉を鵜呑みにできません。その言葉の裏の裏を読まねば。
行動も同じ。相手の裏をかかなければ。
そうでなくては相手には勝てません。
のんびりとご飯を食べるシーンの、その裏には、相手の心を読んで欺いて優位性を保つ激しい争いが繰り広げられてまして、それは迫力がありました。
でもやっぱり、ハノグループ会長に圧倒されましたね。
この敵方の人間関係が複雑と言うか、見ごたえがあります。
カン・ドンウンの側近のデキる秘書シン・ヘラ。カンの妻のジス。ジスの父親はもちろん、兄や妹。
それぞれ背景までちゃんと描けてあり、そこは細部まで丁寧に作られてたと思います。
最たる突っ込みどころとしては、ペク刑事は冒頭で、娘のスンジョを殺した犯人が裁判にかけられてる最中に、法廷に乱入して犯人を撃ち殺してしまうんですが(これが本当の冒頭場面で、そこから物語が遡るのです)いったんは捕まるも、逃亡して、物語中のほとんどは彼の逃亡中の出来事です。
こんなに長い間つかまらないでいられるなんて・・・と、思わず突っ込みたくなってしまいます(^-^;
だって、彼をかばってる人間が明らかなのです。
だいたい、「敵」からしたら、自分の家にペクの協力者がいるというのに、彼女を利用しようとしないのが不思議!(笑)
ちからづくで何か(彼の居場所)を聞き出そうとしたり、何か(証拠のケータイ)を奪い取ろうとしたりしないのね。
それこそ、韓ドラお得意の監視カメラやケータイの追跡機能を使えば、あっという間に居所はばれそうなのにな~~なんて。。。(^-^;
あと、終盤、ペクの記者会見。
相手方の妨害工作に会ってしまいますが、そんなこと予想できんかったのかい!
。。。と思う。
もうちょっと慎重になるべきだったのでは。。
などなど。
ま・・・ドラマだから。。(笑)
でも、突っ込みどころはもちろんありつつも、結局、主人公ペク刑事の娘を思う父親としての深い愛情、彼を取り巻く人々の善意と熱意など、胸を掴まれる内容でした。
一貫してペクを助けるファン班長とチョ刑事。
とくに、ファン班長・・・私はこの人は「公共の敵」のイメージが強く、同じような役柄で今回もかなり好きでした。
いったんは裏切ることもあるのですが、そこに苦悩と贖罪があり、またそれを許すペクとの友情にも感動しました。
後半では、冒頭の裁判で権力に負けてしまった形のチェ検事が大活躍!
悪人は法で裁くのだ!という信念を持ち、ペクに協力します。
ジスの妹であり、ハノ会長の娘でもあるレポーターのジウォンも、立場を超えてペクに協力します。
ヤクザの親分みたいなヨンシクも、巻き込まれながらもずっと協力しています。
彼らのチームワークが結束して結果を出していく場面など(本当の終盤だけど)ワクワクしました。
実は、父親の復讐劇と言いながらも、父親が目に見える成功をしないので、ちょっと肩すかしみたいに感じたんですよね。復讐と言うからにはもっとテンションが上がってこなくっちゃ。
やったれ~~!
やった~~!!
ざまあみろ~~!!
・・・・みたいな爽快な感じが全然なくて、あれ?と思ったけど(^-^;
この終盤の盛り上がりはそのストレスを一掃するほど爽快でした!
気になった役者さん、大谷亮平さんって。。
ペ・ギチョルっていうイケメンの闇の仕事人みたいな人がいて、キャスト見たら日本人でした。
カッコいいわよ~(*^-^*)
もうちょっと出番あっても良かったね。
なんせイケメン率激低だったので・・・(ごめんなさい・・・)
ラストのネタバレ↓