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中国ドラマ「月に咲く花の如く」感想




中国ドラマ、「月に咲く花の如く」を見ました。
ちょうど今BS11で放送中です。
私もさいしょはBS11で見ていたんですが、40話目くらいからでしょうか
放送を待っていられなくてU-NEXTで見ることにしました。
(U-NEXT見放題でした)

主演のスン・リーさんは「ミーユエ」でも見ました。
雰囲気は違うけれど、とても魅力的なヒロインを今回も演じていました。
孤児の周瑩が豪商の跡取り息子の妻になり
やがては没落してしまう商家を立て直していくサクセスストーリーです。

今まで私が見て来た中国史劇と言うと、ミーユエとか武則天とか後宮の涙とか女王美央とか
いわゆる後宮ものが多かったのですが
今回は登場人物たちは商人たち。
時代的にも清朝の末期。
今までに見たことがないタイプのドラマで興味深かったです。
ストーリーもとっても面白かったです。
周瑩という人は実在の人物だそうです。
清朝末期という近代でもあり、資料も残ってるのでしょうね。
ドラマの周瑩はもちろんフィクション部分が多いのでしょうが
実際の周瑩もかなり魅力的な人物だったようで
ドラマにリアリティを持たせています。
清朝の末期の混迷の時代を背景に生き生きと、
時には打ちのめされながらも柔軟なパワーで復活して、,商才を発揮してたくましく活躍する周瑩の姿が
ほんとうに魅力的に描かれていてハマりました!!
そんな魅力的なヒロインだから、男たちもみんな魅了されていきますね。
私はこの周瑩のサクセスストーリーでもあると同時に、沈星移という一人の男の成長物語の部分が大きかったと思います。

以下、ネタバレを含む感想です。


周瑩が嫁いだ呉家は大の豪商です。

先述した沈星移とも悪縁というか奇縁というか
断ち難い因縁があるのですが
ここでは割愛(^-^;

これだけは言っておきますが
OP曲が流れているときにたいがいなネタバレ的なショットが見せられてしまうんですけど
(中国のドラマってたいていそうですよね)
そこでどうやらこの沈星移と周瑩がのちのち恋人になっていく気配を感じます。
しかし、序盤の星移はお世辞にも良い男ではなく
ただのドラ息子です。
周瑩にも何度もけんもほろろにダメ出しされますが、そのたびに胸がすく思いでした。
(後宮の涙 では彼、誠実な男でしたので、意外だったけどチャラい男が似合ってましたわ(笑))


ただ、やっぱりそんなドラ息子のままであるわけがなく
ストーリーが進むにつれ、どんどん良い男になっていきます。
まぁそれは後ほど…。

それから、もう一人、忘れちゃいけないのが趙白石。
裁判官みたいな立場の人だったのかな。
めっちゃ堅物なので、おてんばで破天荒で、常識破りの周瑩を最初は敬遠しているのですが、
でも決断力があり、心が温かく正義感にあふれる周瑩に次第に魅かれていく様子がよく伝わってきました。


ということで、ストーリーは…


呉家の大当首は呉家東院の呉蔚文(ごいぶん)。
厳しい人ですが、呉家が栄えた理由は『誠』と『信』を信念としてきたからだと周瑩に教えました。
誠実で信頼される商売を!!
それが呉家のモットーだったのですね。
周瑩はこれを胸に刻み、生涯忘れません。

その呉蔚文の息子の呉聘とは、急場しのぎのハプニングから結婚してしまった、最初は愛のない結婚のように見えました。
でも、私が見たところ呉聘は最初から周瑩が好きでしたね!(みんな知ってるって?笑)
そして呉聘の誠実でおおらかで優しい人柄に、周瑩も次第に魅かれています。
私もこの呉聘が大好きでした。
だから彼が死んでしまったときは本当にショックで~~(T_T)
周瑩が呉聘の葬儀の時、いっしょに埋めてくれと棺に取りすがったときは私も泣いてしまいました。。
周瑩は落胆のどん底だったのに、呉聘の死の責任を問われたり、殺人犯に仕立てられたり。

呉聘が死んだあと周瑩の妊娠が発覚しますが、この子も生まれてくることはありませんでした。
このとき、ドラマを見ていて私もそんな気がしました。
ネタバレのOP、EDでも周瑩が子供と一緒にいるシーンがなかったから。
この時ばかりはドラマ友達に訊きましたよ。赤ちゃんは無事に生まれるの?と。
答えはNO・・・
あ~~~やっぱり(T_T)
でも、それを知らずに見ていたらショックで立ち直れそうになかったので、
そこだけはネタバレしてもらい覚悟のうえで見ました。
辛すぎた展開でした(T_T)



脚本の巧みなところなのでしょうが、敵に当たる相手が何人もいましてね。
それが複雑に絡み合っていて、一筋縄ではいかなかったですね!

身内、呉家中院の柳婉児(りゅうえんじ:呉蔚文の弟呉蔚双の妻)
呉聘のもと婚約者だった胡咏梅(こえいばい)
呉家の永遠のライバル、沈家
その沈家に寄生虫のように張り付いている杜明礼、
杜明礼の背後に控える貝勒(ぺいれ)
と、呉家と周瑩の敵はわらわらと湧いてきます。


呉家にはほんとうにいろいろ次々と災難が降りかかります。
発端は、戸部(政府の軍部)に収める膏薬の件です。
語るとややこしく長くなるので割愛しますが(^^;
要するに、貝勒のもとで杜明礼が策謀して、沈家に寄生するために呉家が標的にされ、巻きこまれてしまったんですね。
そこには、呉聘の婚約者の胡咏梅(こえいばい)の父親胡志存や
呉家のライバル沈家の沈四海なども関わり、
呉蔚文ははめられてしまうのです。
これはとても巧みな脚本でストーリー的には盛り上がりました。

振り返って見ると物語のサスペンス部分は、敵が結局杜明礼、と貝勒。
ということになりますが、それだけではなく、複雑にほかの人物もかかわってたいへん見応えがあります。

この件から、やがて沈家の跡取り息子の沈月生が殺され
その罪を呉家が問われたり
月生の弟の星移が呉聘に復讐したり
呉聘もやがて殺されてしまうし
呉蔚文も投獄されて殺されたり
呉家は没落するし
胡咏梅の父親胡志存が死んでしまい
婚約者をとられるわ父親殺されるわで胡咏梅が復讐の鬼となったり
その胡咏梅と杜明礼が接近するなど
息をつく暇もない展開で、目が離せません。
途中から私がテレビ放送を待てず、配信に切り替えて一気に視聴したのもわかっていただけると思いますが(^^;



ほとんどは杜明礼の仕業でしたね!
呉聘はいったい誰が殺したのかと、かなり情報が錯綜しましたが、これも結局は杜明礼の仕業でした。
どんだけあくどいやつだったんや!!!
あの優しい呉聘を!!
ほんと許せん。

でも、こいつらも(こいつ呼ばわり)利用されてたんだもんね。
それを思うと哀れですけどね。て、さっきも書きましたっけ(^-^;
(いつもながらとっ散らかった文章でまとまりがなくてすみません)


呉家は何度か没落の憂き目にあいます。
しかし周瑩の商才は見事で、腹心の王成均らと乗り切ります。
時は清朝末期の動乱の頃、

アヘンの害で苦しむ人たちがいたり
近代化の中でも西洋人を恐れた人々の姿や
戊戌の変法で混乱する社会や、
義和団の乱ののち、辛亥革命へ向かう清朝の様子が描かれていて
歴史の勉強にもなりました。

終盤の見どころは官営の織物工場をめぐっての攻防でしたね。
趙白石の師匠の張長清が腹黒くがめつい人物だったのががっかりで。
趙白石がとても気の毒でしたっけ。
周瑩も絶体絶命でした。
そこで沈星移が周瑩をかばって死んでしまいます。
この時には私もすっかり星移が好きになっていたので、大ショックでした。
周瑩もその後放心してしまいましたが、
養子を迎えて、生きる希望が芽生えました。
この養子、懐先ちゃんがまた可愛かったなぁ。
この子によって周瑩が元気を取り戻してくれてほんとうにほっとしましたよ。



終盤はかなり暗かったですけどね。
とくに、周瑩の父親が胡咏梅から周瑩をかばうように死んでしまってから
かなりたくさんのキャラたちが死んでしまいました。

趙白石と結婚した 呉漪(ごい)とか
そのお父さんの呉蔚武(ごいぶ)とか
沈四海は死んで当然かもしれないけど、彼も考えて見れば貝勒+杜明礼の餌食になった気の毒な部分もあったよね。
長男を殺されたのに、その仇のためにせっせと貢いでた間抜けにもほどがある。
なにも死ななくてもと思ったのは私だけ?
奥さんまで死んでしまって見るかげない沈家。
このころにはもう、私もキャラたちの死を見たくなくなっていたなぁ。
で、杜明礼はまぁ死んでもよかったけど(^^;
でも、彼にしても貝勒に利用された哀れな存在だったよねぇ…
その肝心の貝勒は?
左遷して終わりだったからちょっと不満が残りました。


肝心の沈星移。
彼はなんと革命に身を投じ…。

西太后が皇帝とともに呉家を宿に、都落ちしていた時期があり
そこを狙って暗殺にやってきたんですよね。

でも、呉家でそんなことがあったら、呉家の人間がみんな責任を取って死罪になる!

とそこへやって来たのは呉家西院の呉沢!!
呉沢は星移と同じく、暗殺にやってきた。(ただし西太后をのみ標的に)
呉家でそんなことがあったら以下同文!!

呉沢ってほんとうにおばかさんですよねぇ。
じぶんも呉家の一員なのに。

はっと我にかえり、逃げようとしたけど遅い!
警官隊がやってきた。
そこで星移が呉沢の身代わりとなって警官隊に殺されます。
もう、呉沢ってほんとに余計なことを、と思ったのは私だけですか?(^-^;

しかし、星移も革命に身を投じるよりも周瑩みたいに沈家を復興させてほしかったなぁ…。
そして結婚はしなくても生涯良きライバルであり友として生きる道もあったろうに。
ま。
それだけその時の世の中が混迷していたということでしょうね。

周瑩はその後、趙白石に求婚されるも再婚をせず
西太后にも認められ、称号までもらったようで(実際にもらったらしい)
この時代、女の人がトップに立つってありえなかったのでしょうね。
それなのにこうして成功を収めた。
それが西太后にも共感を与えたのかもね。
相通じる所があったのかも。
その後周瑩は懐先を留学させると、
なんと40歳という若さ(42歳という表記も)でこの世を去ったとのことです。
福祉にもお金を投じた立派な人物だったようですね。

生き生きと活躍した女傑の姿に
最後まで魅入ってしまいました。

物語の中盤では周瑩たちが「迪化(ウルムチ)」という町に行きます。
その道中の景色がすごくて。
あとで調べたら、迪化(テイカ)という名前は乾隆帝が名付けたそうですよ。

その迪化(ウルムチ)での商売相手の図爾丹(トゥーアルダン)という男も周瑩にベタぼれしちゃいますけどね(^^;

風景もよかったし、装束もステキでしたし
呉家の設えも見事でした(紫禁城をまねて建築したんだとか)

今まで見て来た中国のドラマではいちばん面白かったし、
最近の韓国史劇では得られないワクワクと爽快感と
ハラハラと、そして感動をもらいました。

感想もこのように長くなってしまって(^-^;
ここまで読んでいただいた方がおられたらありがとうございます。

またこんなドラマを見たいものです。














15:51 : [中国ドラマ]月に咲く花の如くトラックバック(0)  コメント(4)